自動車タイヤが「5~10%」値上げ! 普通車なら「8000円」ほどの出費増に!? どれくらい値上げされるの? 買い替えの“判断ポイント”も確認
配信日: 2025.06.09

本記事では、タイヤが値上げされる理由から、買い替えが必要な時期、できるだけ購入・交換費用を抑えるポイントなどを説明します。ぜひ参考にしてください。

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目次
タイヤはどのくらい値上げされる?
タイヤを値上げする理由として、タイヤメーカーは「タイヤ原材料価格の高騰に加え、国内の社会・経済情勢に伴い物流コストが上昇しているため」としています。それでは、メーカー3社は、6月からと9月からそれぞれどのくらいの値上げを実施した(する)のでしょうか。
●ブリヂストン:夏用タイヤを6月1日から、冬用タイヤを9月1日から6~8%値上げ
●横浜ゴム:夏用タイヤを6月1日から、冬用タイヤを9月1日から5~8%値上げ
●TOYO TIRE:夏用タイヤを6月1日から、冬用タイヤを9月1日から最大10%値上げ
タイヤ交換・買い替えには、まとまった費用がかかります。例えば、新しいタイヤの脱着+組み替えでの費用の目安は、軽自動車(13~15インチ4本)で1万2000~5万円程度、普通自動車(ミニバン16~19インチ)で4万~10万円程度です。この費用の大部分を占めるのがタイヤ本体代です。
なお、タイヤ交換費用は、自動車ディーラー・カー用品店などで費用が異なりますので、この費用目安は参考値です。
この費用目安を参考に、タイヤが8%値上がりすると、軽自動車で1000~4000円程度、普通自動車で3000~8000円程度費用が増加する見込みになります。
タイヤの買い替えが必要な時期は、いつ?
JAF(日本自動車連盟)によると、タイヤ交換の目安は「使用開始から4~5年」「タイヤの残り溝1.6ミリメートル」で、走行距離では3万~5万キロメートルです。タイヤの残り溝1.6ミリメートル以下では「道路運送車輌法違反」となり、車検に通ることができず、道路を走れません。
安全性と経済性を両立させる買い替え判断ポイントは?
自動車を安全に運転するためには、タイヤの安全性も重要です。安全性と経済性を両立させる、タイヤ買い替え判断の主なポイントとして、3つ挙げます。
(1)現在の運転状況・走行距離は?
「毎日運転するか」「走行距離は近距離か、遠距離か」などによって、適切なタイヤが変わります。
(2)自分の車のタイヤサイズを把握しているか
タイヤのサイズが適切でないと、燃費や運転の安全性に影響が出ます。
(3)タイヤを選ぶ基準は、価格・品質のどちらを重視するか
適切な時期に買い替えることは、運転を続けるうえで長期的な満足につながる重要な要素です。専門店などに相談して慎重に検討することが良いでしょう。
低燃費タイヤだと、ガソリン代はどのくらい節約できそう?
タイヤには、通常タイヤ以外に、環境性能と燃費を向上した「低燃費タイヤ」があります。低燃費タイヤは通常タイヤと比べて価格が高めですが、ガソリン代を節約できるメリットがあります。低燃費タイヤと、通常のタイヤで年間ガソリン代にどれほどの差が出るか試算してみましょう。
条件:年間走行距離1万キロメートル、通常タイヤでの燃費30キロメートル/リットル、低燃費タイヤでの燃費(5%改善)31.5キロメートル/リットル、ガソリン価格177円/リットル
(1)通常タイヤでの年間ガソリン代見込み額
走行距離1万キロメートル÷燃費30キロメートル/リットル=年間ガソリン量約333リットル
年間ガソリン量約333リットル×ガソリン価格177円=約5万8900円
(2)低燃費タイヤでの年間ガソリン代見込み額
走行距離1万キロメートル÷燃費31.5キロメートル/リットル=年間ガソリン量約317リットル
年間ガソリン量約317リットル×ガソリン価格177円=約5万6100円(通常タイヤと比較して約2800円節約)
自分の車には、通常タイヤと低燃費タイヤのどちらが良いのか検討してみるのも良いでしょう。
できるだけ、費用を抑えるには?
新しいタイヤを購入する費用を抑えるには、どんな方法がありそうでしょうか。例えば、値上げ前のキャンペーン情報(メーカーの割引・タイヤ販売店の決算セール)を調査することや、複数の業者から詳細な見積もりをもらって比較検討する方法もあります。
ブリヂストンのオンラインストアでは、タイヤを購入する際はタイヤ交換とセットで行うことを推奨しています(取付作業の予約を別で行うと、かえって費用が割高になってしまうケースもあるため)。
まとめ
タイヤ買い替えは、購入・交換の初期費用だけでなく、タイヤの寿命や交換頻度を考えた「トータルでのコスト」で比較検討することが、もっとも賢明な選択につながりそうです。
安全運転を続けるために、自分の運転目的と予算を考えて、適切な時期にタイヤ交換を行うことが重要といえるでしょう。
出典
株式会社ブリヂストン 国内市販用タイヤの値上げについて
横浜ゴム株式会社 国内市販用タイヤの値上げについて
TOYO TIRE株式会社 国内市販用タイヤ出荷価格の改定(値上げ)
資源エネルギー庁 石油製品価格調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー