9年間使ってない銀行口座から「休眠預金になる」との通知が…。この口座にある残高はなくなってしまうのでしょうか？
配信日: 2025.05.29
実は、休眠預金になっても、預金が国に移されるだけで、お金自体がなくなるわけではありません。
この記事では、「休眠預金」とは何か、残高の引き出し方法、そして放置した場合のリスクまで、知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
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目次
「休眠預金」とは？ 通知が届く理由を知っておこう
まず、「休眠預金」とは何かを簡単に説明します。これは、銀行口座で10年以上、入出金などの取引がない状態が続いた預金のことです。
こうした口座は「動きがない＝使われていない」と判断され、2019年に施行された「休眠預金等活用法」により、預金の管理が金融機関から公益法人に移される仕組みになっています。
金融庁によると休眠預金は毎年1200億円程度発生していました。通知が届いたのは、あなたの口座がこの「休眠預金」の条件に近づいているためです。銀行側は、移管前に本人確認を行うため、通知を送っています。つまり、この通知が来た段階で、まだ口座の残高はそのまま残っています。
預金はなくならない！ 休眠預金の引き出し方法とは
休眠預金になると、残高は消えるの？と心配になる方もいるかもしれませんが、答えはNOです。
休眠預金になっても、預金を引き出す権利はずっと保持されています。たとえば、「9年前に使っていた地方銀行の口座に数万円が入ったまま」のようなケースでも、正しい手続きを踏めば、きちんとお金は戻ってきます。引き出しの手順は次の通りです。
1．該当の銀行の窓口に問い合わせる
2．本人確認書類（免許証、保険証など）を提示
3．必要な書類に記入・提出
問題なければ、現金の受け取りや指定口座への振込など、金融機関の定める方法で払い戻されます。通帳やキャッシュカードがなくても、本人であることが証明できれば手続きは可能です。
放置には注意！休眠口座に潜む3つのリスク
預金が失われるわけではないとはいえ、口座を長く放置することには以下のようなリスクもあります。
1．引き出しに手間がかかる
10年以上経過してから申請すると、書類の再発行や照合手続きなどで時間がかかります。
2．口座管理手数料がかかる場合がある
一部の金融機関では、長期間利用がない口座に「口座管理手数料」がかかるケースもあります。
3．犯罪に悪用されるリスク
空き口座は、第三者に不正利用されるおそれもあるため、管理されていない古い口座は危険です。
通知が届いたらどうする？ 安心して対応するために
休眠預金の通知を受け取ったら、まずは落ち着いて「なぜ届いたのか」「残高はどうなるのか」を理解することが大切です。休眠預金は、一定期間取引がなかったために預金保険機構に移管されますが、あなたの財産が消えるわけではありません。使っていない口座は、この機会に整理しておくのもおすすめです。
不要であれば、解約して管理リスクを減らすのも一つの選択肢です。早めの行動が、安心と節約につながります。
出典
内閣府大臣官房政府広報室 放置したままの口座はありませんか？10年たつと「休眠預金」に。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
