年収1200万円のわが家は、私立小に通う子どもの習い事に年間80万円…他の家庭もこれくらいかけているのでしょうか?

配信日: 2025.05.28

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年収1200万円のわが家は、私立小に通う子どもの習い事に年間80万円…他の家庭もこれくらいかけているのでしょうか?
教育費は、家庭の年収によって大きく左右されます。特に高所得層では、「どこまでお金をかけるべきか」に悩む方も多いのではないでしょうか。
 
今回は、学校の種別や世帯年収ごとの教育費、特に「習い事」にかかる費用の実態を解説します。
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公立と私立で大きく異なる学習費総額

文部科学省が公表した令和5年度の調査によると、子ども1人あたりの年間学習費総額は、公立小学校で約33万6000円、私立小学校では約182万8000円にのぼります。その差は約5.4倍にもなり、私立に通わせる場合、教育費の負担が格段に大きくなることが分かります。
 
この「学習費総額」には授業料や教材費、給食費のほか、塾・習い事などの学校外活動費も含まれます。学習費総額も私立は公立と比べて高額になる傾向が続いています。
 

年収が上がるほど増える「学校外活動費」

教育費の中でも、年収によって最も差が出やすいのが、塾や習い事などの「学校外活動費」です。以下は、世帯年収別に見た「年間の学校外活動費」を示した表です。
 
表1:公立小・中・高校の学校外活動費(年収別)

世帯年収 小学校 中学校 高校(全日制)
400万円未満 16.3万円 18.2万円 7.6万円
400~599万円 15.3万円 28.0万円 8.6万円
600~799万円 19.9万円 30.7万円 9.0万円
800~999万円 25.0万円 39.8万円 10.8万円
1000~1199万円 30.4万円 48.5万円 21.6万円
1200万円以上 35.3万円 55.0万円 39.6万円

※文部科学省 令和5年度子供の学習費調査を基に筆者作成
 
表2:私立小・中・高校の学校外活動費(年収別)

世帯年収 小学校 中学校 高校(全日制)
400万円未満 49.2万円 26.3万円 16.3万円
400~599万円 42.4万円 22.5万円 17.6万円
600~799万円 48.5万円 34.5万円 19.7万円
800~999万円 50.5万円 37.5万円 22.9万円
1000~1199万円 67.9万円 38.2万円 29.3万円
1200万円以上 87.8万円 53.3万円 62.0万円

※文部科学省 令和5年度子供の学習費調査を基に筆者作成
 
上記のように、世帯年収が高いほど、学校外活動費への支出も大きくなる傾向が顕著です。特に私立に通う子どもを持つ世帯では、年収1200万円以上の家庭で「年間87.8万円」というデータが出ています。
 
つまり、今回のように「年間80万円」かけているケースも、私立小・年収1200万円世帯では、むしろ平均的といえるかもしれません。
 
さらに、子どもが2人、3人といれば、塾代・習い事代・私立進学などが重なり、年間100万円以上の学校外活動費を負担している家庭も少なくないでしょう。
 

教育費がどんどん上がる今、どうやって家計管理する?

物価高や学習費の上昇が続く中、教育費の負担をどうコントロールするかは多くの家庭にとって大きな課題です。奨学金や教育ローン、自治体による助成金制度などをうまく活用しつつ、早い段階で資金計画を立てておくと安心です。
 
また、教育費のかけ方は「量」だけでなく「質」も大切です。子どもの個性や将来像に合わせて、必要な投資を見極める目も求められるでしょう。
 

私立小・年収1200万円なら年間80万円は平均的な支出

「学校の種別」や「世帯年収」によって、教育費に大きな差があることが分かりました。中でも習い事を含む学校外活動費の負担感は、家計に直結する現実的な問題です。
 
今回の調査結果から見ると、「年間80万円」の習い事代は同世帯の平均的な支出といえそうです。
 
とはいえ、教育費は将来への投資でもあります。子どもの可能性を広げるためにも、家庭の方針や価値観に合ったかけ方を意識しながら、無理のない範囲で前向きに取り組むことが大切だといえるでしょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査の結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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