親から「家に入れるお金を3万円から5万円に上げてほしい」と言われました。20代で実家に住んでいる人はどのくらいお金を入れているのでしょうか?

配信日: 2025.05.31

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親から「家に入れるお金を3万円から5万円に上げてほしい」と言われました。20代で実家に住んでいる人はどのくらいお金を入れているのでしょうか?
20代のうちは、収入がまだ少ない方も多いでしょう。そのようななかで、実家にお金を入れている方は「5万円が妥当なのかどうか」「ほかの人が実家に住んでいる人がどのくらいお金を入れているのか」は気になるところです。
 
本記事ではそのような状況も踏まえて、20代が実家に入れる金額について解説します。
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実家に住む20代の割合

2024年9月に株式会社ツナグバ(東京都千代田区)が実施した、「20代のお金と生活に関するアンケート」の調査結果によると、調査対象306人のうち20代で実家に住む割合は、男性が41人(43.16%)、女性が87人(41.23%)です。
 
この調査では、20代の約42%が実家に住んでいることになります。それでは、以下で実家に住む20代が家に入れる平均額と収入を見ていきましょう。
 

実家に入れている金額の平均

株式会社モデル百貨(長崎県佐世保市)が調査した「独身実家暮らしのお金事情について」(調査期間:2023年6月29日~7月5日、調査対象:実家暮らしの社会人1000人)によれば、独身で実家に住んでいる人の61%が家にお金を入れていると答えています。さらに、実家に入れる金額の平均は5万4009円でした。
 
年代別で見ると20代は3万3232円、30代は4万1750円、40代は5万9131円、50代は7万5473円です。年代が上がるにつれて金額は上がる傾向にありますが、20代が1番低い金額であることが分かります。これは就職してから間もなく、収入が少ない時期であることが原因と考えられます。
 

20代の収入から考える金額

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、20代の平均収入は20代前半で346万7600円、20代後半で428万6200円です。この結果から税金などを引いた1ヶ月の手取りは、20代前半で約23万1173円、20代後半で約28万5746円になります。
 
実家に入れる金額を5万円とした場合、残る金額はそれぞれ18万1173円、23万5746円です。
 
また、総務省「家計調査報告 家計収支編 2024年」によると、一人暮らし場合の主な支出である食費、住居費(家賃など)水道光熱費の合計が8万4394円で、支出全体の平均が16万9547円とされています。このことから、実家へ5万円入れることの負担は小さいといえるのではないでしょうか。
 

実家に入れる金額を決める際のポイント

自分の収入のなかから実家に入れる金額を考えることは、お金の使い方を見直すきっかけになりますし、親の負担を減らすことにもつながります。とはいえ、20代でも収入や支出の状況はさまざまでしょう。
 
そこで、本章では実際に家に入れる金額を決めるときのポイントを解説します。
 

親と相談して決める

まずは、親とよく相談して決めることです。世帯全体でどのくらい生活費がかかっているのか、親に具体的な数字を出してもらうと、自分が負担できる金額を考えやすくなります。
 
また、子どもが20代になる頃は、親も自分たちの今後の生活について考える時期です。親の経済状況や将来の生活、自分の現在の収入やこれからのライフプランなどを親と話し合い、実家に入れる金額を決めることをおすすめします。
 

収入と支出のバランスを考えて決める

20代であれば就職して間もなく、収入面でも余裕がある方は少ないでしょう。そのなかから、自分への投資や自由に使いたいお金も必要です。
 
金融広報中央委員会「知るぽると」の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、20代の金融資産保有額は平均121万円、中央値では9万円でした。このような数字も参考に収入と支出を考えて金額を決めてみてください。
 

状況に変化があったら金額を見直す

自身や家族の状況に変化があったときは、家に入れる金額を見直しましょう。転職などで収入の増減があった場合や親の経済状況に変化があった場合など、状況に応じてその都度見直すことが必要です。
 
参考までに、株式会社マイナビ(東京都千代田区)の「転職動向調査2024年版」(調査期間:2023年12月、有効回答数:1500人)によると、20代の転職では男性の45.4%、女性の28.2%で年収が上がっていると回答しています。
 
生活環境に変化があった場合は、それに応じて家に入れるお金の金額も見直すのが自然です。収入の増減や生活スタイルの変化などがあれば、負担額の調整を前向きに検討してみましょう。無理なく続けられる金額にすることが、家族の関係を良好に保ちつつ、自立に向けた意識づけにもつながります。
 

自分と親の状況にあわせて金額を決めよう

20代で実家に住み、十分な収入があるのであれば、可能な範囲で家にお金を入れることをおすすめします。年齢を重ねるにつれて、自分の生活だけでなく親の状況にあわせて考えることも増えていきます。
 
本記事では平均的な金額を示してきましたが、収入や状況はさまざまですので、無理のない範囲で親と相談して金額を決めましょう。
 

出典

株式会社ツナグバ 20代のお金と生活に関するアンケート(PR TIMES)
株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情について(PR TIMES)
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査
総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和5年調査結果
株式会社マイナビ キャリアサーチLab 転職動向調査2024年版(2023年実績)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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